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診療について

総合失調症の治療

薬物療法と精神療法を行います。
薬物療法では抗精神病薬とよばれる精神安定薬を投与すると幻聴(いない人の声が聴こえる)被害妄想(誰かが自分の悪口を言っているなど)思考察知(自分の考えていることが悟られてしまう)作為体験(自分の言動が誰かの意思で操られてしまう)などの症状が多くの場合改善します。

また薬物療法で大切なことは何種類もの抗精神病薬を一緒に併用して使うのではなく、なるべく1種類の抗精神病薬を「単剤で使用すること」です。さらに抗精神病薬の特有な副作用としてパーキンソン症状(呂律が回りにくい、手が震える、歩行が小刻みとなりぎこちなくなる、上肢や下肢の動きが硬くなるなど)の出現が有名ですが、最近ではこのパーキンソン症状の副作用が出現しにくい新規抗精神病薬(非定型抗精神病薬ともいう)がわが国でも広く普及するようになりました。したがって統合失調症の薬物療法では「新規抗精神病薬を単剤で使用すること」と「パーキンソン症状を抑える副作用止めもなるべくなら併用しないこと」が重要です(副作用止めにも眠気や口渇、記憶力低下、便秘などの副作用があります)。

精神療法では初期においては患者さまの苦しい状況に共感し、抗精神病薬を内服することで患者さまを苦しめているさまざまな症状が軽快することや抗精神病薬を内服することで出現する可能生がある副作用のことやその対処法についてきちんと説明します。さらに不眠の症状をきっかに昼夜逆転状態である患者さまも多いため、規則正しい生活を指導します。また症状が軽快してもすぐに薬をやめてしまうと再発してしまうため、きちんと継続して内服していくことの必要性を説明します。

症状が軽快して学業や仕事などへ復帰した場合(社会復帰)、患者さまは多くのストレスを感じるようになります。したがって、これらのストレスに対してどう対処していけばよいかも一緒に考え、また患者さまの不安や悩みを傾聴し、よい対処法があれば患者さまにアドバイスをしていきます。また社会復帰するまでの間、リハビリテーションの一環としてデイケアや作業所を利用した方がよい場合もありますので、そのような場合にはこれらの施設をご紹介いたします。

何故、抗精神病薬の単剤投与が必要なのか

新規抗精神病薬が登場するまで広く使われていた抗精神病薬は従来型抗精神病薬(定型抗精神病薬ともいう)といってパーキンソン症状の副作用が出現しやすい薬剤でした。

そこで、もしも従来型抗精神病薬と新規抗精神病薬とを併用してしまうとパーキンソン症状の副作用の出現しやすい従来型抗精神病薬に引っ張られてパーキンソン症状が出現しやすくなってしまい、「パーキンソン症状の副作用が出現しにくい」という新規抗精神病薬の利点を生かすことが出来なくなってしまいます。

また現在、国内で使用可能な新規抗精神病薬は5種類ありますが、それぞれの薬剤の副作用の種類に大きな違いがあります。例えばある薬剤は新規抗精神病薬の中では、多少パーキンソン症状の出現が目立つ(もちろん従来型抗精神病薬よりは目立たない)が過食や体重増加の副作用は少ない、一方、ある薬剤は新規抗精神病薬の中でもさらにパーキンソン症状の出現が少ないが過食や肥満の副作用が目立つ、といったような違いがあります。そのため、これらの新規抗精神病薬同士を併用してしまうと副作用の種類も加算されて増えてしまいます。
したがって、当クリニックでは新規抗精神病薬を中心とした単剤投与をこころがけ、可能な限り「副作用を止める薬」も使わない方針で統合失調症の薬物療法を行って参りたいと考えております。

※ただし、新規抗精神病薬であっても患者さまによっては、パーキンソンの副作用が出現する場合もあり、その場合は必要最低限の「副作用を止める薬の併用」も必要です。

統合失調症の症状

  • いない人の声がきこえる
  • 誰かに嫌がらせをされているように感じる
  • 誰かに悪口を言われているように感じる
  • 自分の考えがテレパシーで伝わる
  • 自分の言動が誰かにあやつられていると感じる など
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