Dr.Naokiの森田療法コラム (番外編②) ~悩みの本態を把握する~
悩みの本態を把握する:
初診の時間は30分以上とれるので、以下のようなプロセスを大事にします。
①ドアを開けて入室される方との初めての出会いを大切にします。丁寧にあいさつし、まずはゆったりとした雰囲気でおちついてお話ができるように配慮します。「外は寒かったですか?こちらに来るまでは大変でしたか?」などを聞かせていただき、なるべく「来院することへの不安」や「初めての治療者やスタッフに会うことへの不安」を和らげるように配慮します。
②クリニックにいらっしゃった理由をお話いただきます。事前に書面にて情報提供していただいた場合にはその内容について再度確認させていただきます。最近では「お肌をきれいに保つためにはメンタルのケアが必要と言われた。どうしたらよいか?」などの悩みから「眠れない」、「職場に行くのがつらくなった」、さらに「学校に行けない」、そして「死にたい」など様々な悩みを認めます。
③心身の悩みについてお話を伺い、これまでの様々な治療経験から悩みの本態を一緒に考え、適切な治療法を提案します。例えば「眠れない」という訴えに対して、眠剤を処方して終わりというのではなく、その人のこれまでの生活のありかた、学校や職場での悩みがなかったかを確認させていただきます。例えば職場の対人関係の悩み」があった場合には、そのことが契機となって不眠という状態に陥っている可能性があります。
④このようなことが把握できた場合には、「不安が身体の状態に影響して不眠という事態が引き起こされたのではないか」と問い、クライエントと一緒に確認します。
⑤クライエントがどのような性格傾向であるのかを確認します。小さい頃からいろいろな小さなことを気にするような性格であったのか?そして周囲に対してどのようなとらえかたをしているのかを把握します。
⑥注意が必要なのは森田が指摘する「事実唯眞」ということばです。
「みんなが自分の悪口を言っている」といった場合にはそのことは事実でしょうか?もしかしたら「みんな」ではなく「特定の人かもの」かも知れません。そのことをクライエントと一緒に確認することが大切です。
⑦こうして外来でクライエント(や時にご家族も一緒に)と悩みの問題解決に向けた筋書きを提案し、治療のための予定を立てます。基本的には森田療法という精神療法に基づいています。(2026.4.1)
