パニック障害の治療
以前は不安神経症と呼ばれ、なりやすい性格傾向の人がストレスなどを受けた場合、うまくそのストレスを処理したり解決したりできないと心の葛藤が生じ、パニックの症状が出現するとされ、その治療も精神療法的アプローチが主であると考えられていました。しかし、近年、その成因として脳内のセロトニンという神経伝達物質の異常が推測されるようになり、パニック障害の治療はSSRIというグループの抗うつ薬とベンゾジアゼピン系の抗不安薬とを併用するやり方が多くの専門家によって推奨されております。
SSRIというグループの抗うつ薬は脳内のセロトニンの働きをアップさせる効果があり、パニック障害の原因を改善する効果が期待できますが、その効果発現までには数週間かかるため、即効性の効果が期待できるベンゾジアゼピン系の抗不安薬を初期には併用するわけです。
※これらの治療によりパニック発作が消失しても自己判断ですぐに薬を止めてしまうと症状が再発してしまいます。症状が消失してもある程度の期間きちんと服薬を継続して再発を防ぎきちんと治してしまうことが大切です。
上記の薬による治療の他にも発作がきちんとコントロールされるまでは動悸などを誘発する可能性があるカフェイン摂取を控え、また公共の場に出かけるときは、家族などに同伴してもらうと患者さまは安心感を持つことができ、助けになります。
パニック障害の症状
- 突然動悸がする
- 突然不安感が襲う
- 息が詰まりそうになる
- 胸が圧迫さるような感じがする
- 冷汗がでる
- 体が熱くなったり、冷たくなったりする
- 発作が起こるのが怖くて外出出来なくなる など